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歴史的判決から50年、NPO朝日訴訟の会総会

10年03月31日 yoshioka

私たち人権連運動ともかかわりが深い「人間裁判」といわれた「朝日訴訟」。第1審判決から50年を迎えた今年、NPO朝日訴訟の会が地元・早島町「ゆるびの舎」で第5回総会を開催しました。生活できないほどの貧困と格差の拡大が進む中で、いま社会保障のあり方が問われています。とりわけ生活保護申請が急増する状況のもと、憲法25条の生存権にかかわる歴史的判決を生み出した朝日訴訟の意義をあらためて憲章しようと県内外の会員60人が参加しました。

総会では、石川俊一弁護士(広島生存権裁判弁護団副団長)が、「歴史的勝利判決から半世紀-今、憲法25条は」と題した記念講演が行われました。

NPO朝日訴訟の会ではこのたび会誌「人間裁判」NO4を刊行しました。一冊800円で頒布。お問い合わせは、℡086-255-1299まで。

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朝日新聞「人・脈・記」に思う

10年02月24日 yoshioka

朝日新聞社は、ときおり様々な角度から「人・脈・記」を掲載しているが、今回のそれは、「部落差別」を焦点にした内容であった。10回連続となった今回のシリーズは、京都の「竹田の子守唄」ではじまり中段では部落の若者たちを取り上げ、最終稿あたりになると運動団体の代表を登場させるといった構成であった。(全国人権連からも丹波議長が登場した)

運動体の代表がそれぞれの立場から紙面上で意見を述べるということは理解できるものの、なぜこの時期に、このシリーズで、というのが気になる。今回のシリーズは全編(丹波さんの発言を別にして)を通して、「部落問題は根深く存在し、若者を含めていまもそれによって苦しんでいるが前向きに生きていこう」という色合いであったように感じる。

後ろ向きではなく、「前向きに生きる」ということ自体は、部落問題にかかわらず、どういった状況にあっても大切なことに違いないが、今回の「人・脈・記」シリーズに登場する彼、彼女たちは誰もが部落差別におびえ苦しんだことがあることを前提に書かれている。年配者になればなるほど、若い時代に様々な場面で確かに部落問題に出くわしたことがあるだろうことは理解できるが、いまもそうなのかといえば、どうなのだろう。その人たちをいつも「部落の人」という目でみているだろうか。そうでない人が多いのではないだろうか。また数名の若者が登場して、「部落差別はまだ厳しい」といえば、新聞読者は、「若い人も言っているのだから、やはり部落問題はまだまだ厳しいんだ」と受け取ることは容易に想像できる。

今回の「人・脈・記」には、「いまどき部落差別が本当にあるのか」という意見を述べる人は基本的に登場していない。

なぜこの時期か、という点で考えると、民主党政権になって、「解同」中央の意見が党の政策に反映されやすい状況になったということと、自民党以上に民主党が人権擁護法案に積極的であるということと無関係ではない。さらに福岡の立花町の自作自演の「差別事件」や京都・大阪・奈良で相次いで起きた「同和」をめぐる利権と癒着問題で失墜した解同の失地回復に向けた中央本部の意向を新聞という媒体を使って全国に発信することで、組織の存在意義を改めて示す機会ととらえたのではないかと思える。

事実、千葉法務大臣は就任演説で、人権擁護(救済)法案の早期成立を重要課題と述べ、国会では松岡徹参議院議員(解同中央本部書記長)の代表質問で、答弁に立った鳩山首相が、同様に人権擁護(救済)法案の成立に前向き発言を行っている。

ただし、重要なのは、もともと日本政府が人権擁護法案成立の根拠としている国連人権委員会の日本政府への勧告と似ても似つかないのがこの法案の中身であるという点だ。国連勧告では、政府からの独立性はもとより、公権力から受ける個人の人権侵害をどう防ぐかが重要な柱として求められたの対して、自民・民主両党とも口をとざしたままだ。

「人・脈・記」が「乱・脈・記」とならないように願うものである。

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確定申告にみる

10年02月16日 yoshioka

1年前からリストラ・首切りで全国的に路上生活を余儀なくされてきた人たちへの支援として、岡山でも緊急路上生活者支援をおこなってきました。毎月、行動日には様々な人たちとの出会いがありました。昨年末ぐらいからは支援する人たちの中に若い人たちの姿もよくみられるようになりました。そんな中での年末派遣村の開村でした。今年に入って、倉敷で企業倒産・閉鎖で必要なくなった寮を一定期間解放してくれる人(オーナー経営者)もあらわれ、寒い中、みなさんなんとか頑張っています。

さて、2月にはいって確定申告の時期を迎え、連日、自主申告の相談者が各地の相談会場に。そんな中で実感しているのは、収入・所得金額のダウンです。消費税をおさめていた人も課税対象者でなくなったりしています。営業の売上額も軒並み大幅ダウン。それに対して、必要経費はそんなには少なくならないのが現実です。

家電や新車のエコポイント減税で買い替えた人が多く、昨年のGDPやGNPは少し上昇ぎみだとニュースはいいます。しかし、街ゆく人たちは誰もそれを実感できないといいます。その通りだと思います。収入は減り続け、公共料金などは増え続けているのですから。

そんな中で、今朝のテレビで2月の旧正月になってから隣国「中国けの富裕層の人たちが日本に買い物ツアーとして来日しているとか伝えていました。東京都心の一等地に建つ一泊5万円以上の超高級ホテルの2百数十室がすべてその人たちでうめつくさりれていると報道されていました。買い物も一人二百万円程度は買って帰るとか。新自由主義は破綻したけれど、貧富の拡大は世界的規模で拡大し続けています。日本政府も巨大企業も本腰をいれて人間を大切にする社会を考えなくては取り返しのつかない事態になると思っているのは、ほとんどの人の意見ではないかと思います。

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同和・右翼を名乗って高額図書売りつけ逮捕

10年01月21日 yoshioka

今朝、毎日新聞JPやテレビのニュースでも報道されたので、見ていた人もいると思いますが、岡山県警組織犯罪対策1課は、社員らが同和団体や右翼団体を名乗って1冊5万円の書籍の購入を執拗に企業や団体、個人などに強要したとして、東京都北区に本社を置く書籍販売・出版社「エス・ピー・ピー」の岡山営業所並びに東京本社・関連事業所に家宅捜索に入った。

家宅捜索の結果はすべて公開されていないものの、同社の銀行口座などを調べた結果、書籍代金として数十億円の入金が確認されたという。県警では、現在、県庁や県消費生活センターなどに寄せられていた1冊5万円の高額図書の強要電話について関連を捜査中だという。エス・ピー・ピーという会社は、2007年にも同様の事件を引き起こしている。(この時は民主党議員が政治献金をもらって名義貸ししていたことが発覚)この時も、社員に「同和文献保存会」を名乗って電話をかけさせているなど、手口はまったく同じ。

5年ほど前の広島での「トラストジャパン」問題(こちらも元社会党副委員長の名前が出た)と同じように、今後、捜査の行方を注視することが必要な事件となるだろう。トラストジャパンは、脱税が逮捕容疑となったが、今回は、強要・脅迫行為が逮捕容疑となっている。

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新たな年の幕開け、忙しくなりそうです

10年01月15日 yoshioka

2010年、今年もよろしくお願いします。12月にパソコンの調子が悪くなりデータやプログラムの移動と修理で時間をとりました。路上生活している皆さんにとっては、岡山でもはじめての年越し派遣村が開村され一日平均40人、岡山市駅前だけでも延べ240人を超える方々が「村」をたよってこられました。

私たちも加盟している岡山県社保協の毎月行っている路上生活者支援も3月まではそのまま続きます。毎月第1木曜の夜8時過ぎに民主会館に集まってご飯を炊いて、10時頃からオニギリやお茶、ホッカイロなどを持って路上生活している人たちのところにいってますが、11月、12月にはまた新しい若い人たちが参加してくれるようになりました。年越し派遣村でもがんばってくれたようです。こういった若い人たちの参加は、私たちを勇気づけてくれます。

本日は「恒例の民主会館新春昼食会」でした。ここでも若い人たちを含めて、会館全体で40人位の人たちが様々な組織・事務所で活動していますが、昼食会を通してみても、岡山における民主的団体の一大拠点の一つになってきたなぁーと感じました。

今年も、いろいろ忙しくなりそうです。5月29日、30日の第6回地域人権問題全国研究集会、参議院選挙、10月の全国自治体問題研究集会、全国レベルの集会や取り組みが連続しています。新型インフルエンザにならないように頑張りたいと思います。

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