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「仙台・北稜クリニック筋弛緩剤えん罪事件」報告学習、岡山・倉敷・津山で111名

10年04月13日 yoshioka

守大助さん2000年~2001年に宮城県仙台市で起きたとされる「仙台・北稜クリニック事件」。いまは、名称も地元宮城県の守る会での事件名称が「筋弛緩剤えん罪事件」といういいまわしになったことから、少しながいですが、「仙台・北稜クリニック筋弛緩剤えん罪事件」という呼び方に変わってきています。犯人とされた守大助さんは無実を訴えながら、10年にわたって千葉刑務所に無期懲役刑で収監されたままです。息子の無実を訴え、いま全国各地をご両親がまわっています。そのような中で、国民救援会岡山県本部と支援する岡山の会では、岡山にもぜひ来てもらおうと宮城県の守る会へ呼びかけ5月2日に倉敷市40人、3日岡山市36人、4日津山市35人が集まって報告学習会を開催しました。

この事件については、「そもそも事件とされることがなかったのにもかかわらず、『事件』と扱われた」というのが弁護団の主張であり、事の真相ではないかといわれています。当時の具体的内容については、インターネットで検索するとかなりの量がヒットしますので、そちらに譲ることとしますが、「北稜クリニック」は巨額の補助金をこげつかせ、補助金の回収もできないまま、事件があったために閉鎖されたことになっています。しかし、実際には早くから資金ショートし、経営的には赤字つづきであったといわれています。

救援新聞この事件については、裁判所が弁護団の要請する証拠開示を拒み続けていることや、そもそも筋弛緩剤の点滴混入では人体に影響がでるはずがないという全国各地の麻酔科医師の証言と科学捜査研究所のデータがなぜ異なるのか、そして科学捜査研究所が法律に背いてまで、なぜすべての証拠サンプルを全量消費したといって、再鑑定できない状況を作り出したのか。実に謎だらけです。また、閉鎖された北稜クリニックの経営・運営・補助金をめぐる闇も謎のベールにつつまれたままです。

殺人・殺人未遂などで求刑されたのは、無期懲役。検察は、無期懲役ではなく、なぜ死刑を求刑できなかったのか。警察・検察が裁判で示した使用したとされる筋弛緩剤の空アンプル写真は、ロット番号をみせているものと、意図的に見せずに撮影されたものを合計して証拠としたのか。裁判所がそれをそのまま証拠として採用したことなど、4月2日~4日の報告学習会で改めてご両親から訴えられました。

この間、民主党政権にかわって、救援会で取り組んできた冤罪事件が次々と最高裁で再審決定されています。情勢は変化してきていますが、いまこの瞬間もこの守さんだけでなく、多くの冤罪事件で苦しんでいる人たちがいます。再審、裁判のやり直しできちんとした証拠調べが重要です。冤罪は人権侵害そのものです。そのことを改めて実感した報告学習会となりました。

※救援新聞拡大(PDF234kb)元原稿B4サイズです。横向きに表示されますので、ツールで回転ささせてご覧下さい。救援新聞岡山版

分類・ 弾圧・冤罪 |

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