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NPOおかやま人権研究センター「人権21」12月号原発特集

11年12月13日 yoshioka

-調査と研究-人権21につけられた副題。その下に[特集 脱原発]とある。12月号の特集は「脱原発」をテーマに、各分野の専門家が福島原発事故から原発とその周辺の真実の姿を告発している。原子力をコントロールする絶対的な理論と「力」を私たちはいまだに確立してはいない。確立していると錯覚したところから原発の安全神話がはじまったのだろう。

特集は、「福島原発事故の意味するもの」と題して、野口那和氏(日本大学准教授・福島大学うつくしまふくしま未来支援センター客員教授)が放射性ヨウ素をめぐる問題などについて寄稿。「東日本大震災と原発事故が突き付けたもの」と題して、西村啓一氏(岡山理科大学総合情報学部教授)が地震調査の中身などを引き合いに「想定外」という言葉の裏側に迫る。「原発と労働問題」と題して、伊原潔氏(岡山県労働組合会議事務局長・元放射線技師)が、あまりにも知られていない日本の原発事故と被爆者の実態、原発で働く非正規労働者の実態を赤裸々に告発している。

3・11から時間の経過とともにともすれば忘れがちになる中で、お正月休みの間にゆっくり、じっくり再度読み返したいと思える特集となっている。

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高知県自然エネルギーのまち「梼原町」

11年12月13日 yoshioka

梼原町役場3・11東日本大震災、東京電力福島第1原発事故以降、全国的に「脱原発」「自然エネルギー」への転換が大きな話題になっています。そうした中で、3・11以前から新聞やマスコミなどでも高知県梼原町の自治体が中心となった高知県の四万十川の源流に位置する梼原町。町の面積のうち90%が山林だといいます。「太陽光」「風力」「小水力」などによる発電施設の直接運営とともに、町内の木材をふんだんに使用した町役場、宿泊機能とフランス風「マルシェ(市場的ストア)」を合体させた施設などユニークな自治体運営の静かな山間のまち、「ゆすはら」に昨日12月11日、行ってきました。岡山から片道約240キロの行程。

2階宿泊施設、下は「マルシェ」高知道を走行中に左手の山の尾根に風車がたくさん。よく回っていました。それを見て、あそこが「ゆすはら」かと思いこみ、ナビもそちらの方向に行くように指示してきます。どんどん行くといつの間にかたくさんの風車が見えた山を越えて、まだまだ先があるようです。ついたところは、風車とは全然別のところ。竜馬脱藩の文字もみえます。

説明してくれた人の話でようやくわかったのは、たくさんの風車があったのは、手前の町で、梼原町には現在風力発電は2基。1基1億円するということも。発電場所は役場から遠く山の上、今回行くことはできませんでしたが、たまたま行った日の日直が新エネルギー関連の課で実務をしている職員さんで、その方から説明をうかがうことができたのは幸運でした。

それによると、風力発電2基。小水力発電1基。町の世帯数1800戸、そのうち109戸(6%))で屋根に太陽光パネルを設置しているとか。発電1kw当たり20万円の補助、最高80万円まで。その他にもエネルギー政策として、太陽熱温水器、エコキュート、ペレットストーブ、ペアガラス設置、家庭用小水力発電なども町の補助対象にしているとのことでした。まだ政策としてはじまったばかりだということですが、やはり他の町とはちがうことが実感された視察でした。

小水力発電施設梼原町の役場や公共施設の屋根にも勿論太陽光パネルが設置されていて、全体で年によって違うものの四国電力へ余分な電力を売って収益となっているのは、4~5000万円だということでした。役場や学校の電力、街灯は自前の電力でカバーしているというから、やればできるものだと実感。視察申し込みはすごい数でした。

梼原町は、こうした新エネルギー政策や独自のコンセプトで歴史的遺産とドッキングさせたまちづくりをすすめているようです。まちにはゴミも落ちていません。山間の小さな町、「ゆすはら」。今回の視察は、脱原発「イレブンアクション」の12月企画ということで人権連から私も参加しましたが、行ってよかったと感じる視察でした。

竜馬たちの像を背景に最後は、竜馬脱藩の道を祈念してつくられた6士と竜馬像の前で集合写真。竜馬像は右3体の真ん中。一番奥に1体だけ見守るように設置されているのは、梼原の高校敷地内に当時の家が残る「掛橋」氏の像。財政的に竜馬たちを支えた人物。

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