12年02月22日 yoshioka
「税と社会保障の一体改革(野田内閣等は「社会保障と税の一体改革」と呼んでいる)」は、年金や増え続ける社会保障費を「将来医的にも持続可能な安定的ものにするため」に消費税の増税は避けて通れない道だといいながら国会論戦・マスコミを通じた世論誘導を行っているが、そもそも「消費税」が導入されたときに「この財源は社会保障をよくするために」といったいたが、実際には、同時に行われた大企業の法人税率の引き下げによって、大企業にオマケしてあげた法人税の「穴埋め」に使われ続けてきたことは周知の事実。
そのために、消費税が導入されて以来、医療・福祉等の社会保障費は毎年予算が削減されつづけ、被保険者の負担割合も年々増加の一途り、一向に施策は充実されないまま今日に至っている。
今回も、野田内閣はすでに伝えられているように、経団連の米倉会長等から要望されていた法人税率のさらなる引き下げ(現行より5%の引き下げ)をすぐさま承認し、「東日本復興」のために4~5年だけ税率の引き下げ時期をずらせるという決着をみた。その影で、同じく財界が求めていた今回の消費税率の引き上げがあり、昨年3月11日に発生した東日本大震災に関連して「東日本復興再生」を求めていた世論をいつの間にか「日本経済の復興再生」へとすり替えてしまった。
二枚舌、すり替えという古典的な手法にだまされることなく、多くの人たちに本質を知ってもらうことが重要ということで、本日は、県下31の駅頭で「消費税の増税反対」を訴える一斉行動が行われた。
岡山駅周辺では、デモ行進、その後、駅前周辺で街頭宣伝と署名行動が取り組まれ、人権連メンバーも参加してともに街ゆく人々に訴えました。
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12年02月18日 yoshioka
2010年5月に岡山市内で開催された「第6回地域人権問題全国研究集会」での教訓や課題を岡山で更に深めようと、2月4日(土)、「岡山市勤労者福祉センター」会議室を借り切って、「岡山県地域人権問題研究集会2012」が27団体と2個人の実行委員会と岡山県地域人権運動連絡協議会の共催で開催され、県下各地から250人が参集して、午前の基調報告に続き、午後から各分科会に分かれて、討論報告が繰り広げられました。
集会の冒頭、岡山県地域人権運動連絡協議会の中島純男議長は、「2010年に成功させた全国研究集会以降、岡山でもさらに人権を軸にした地域づくりに向けて様々な分野で多彩な取り組みが展開されています。こうした思いを持ち寄って27団体と個人が実行委員会を結成し、本日の集会を迎えることとなりました。住んでいてよかったといえる地域づくりに向け、新たな連帯が求められています」と主催者を代表して挨拶を行いました。
日程説明に続いて、小畑隆資実行委員長(岡山大学名誉教授)は、「人権と連帯の地域づくりをめざして」と題して、「基調報告」を行いました。
基調報告の中で小畑実行委員長は、第6回全国研究集会を振り返りながら、貧困と格差拡大がいまなお続く背景にも鋭くメスを入れ、自民党時代の『利益誘導型政治』とその後の『構造改革型政治』『地方分権改革』、民主党政権の下で行われている『政治主導型政治』と『地域主権型政治』を比較検証してみると、どちらも「地域」「地方」に光を当てたかのような名称をつけているものの、現政権与党である民主党の「地域主権改革」は、実際には地方自治体の大規模合併や道州制持論を根底とした「地方切り捨て」による「小さい政府論」の推進であったと分析。
今日でも続いている貧困と格差拡大の大きな要因は、こうした構造改革路線を継承した「自己責任」論に基づいた政治であると同時に、これらの流れは、1993年当時に小沢一郎氏の著書「日本改造計画」に示されていたものであり、国民が求める憲法を暮らしに活かす、希望がもてる政治とはかけ離れていると強く指摘しました。
こうした地方分権と地域主権の流れは、大阪府・大阪市における橋下徹氏の動きとも連動していると指摘した上で、「いまの政治を変えてほしい」と変化を求め、政治的閉塞感を打破したいという流れを本当の意味で地方が輝く、憲法が輝くものにしていくのかが問われていると述べました。
更に小畑実行委員長は、自・公政権にみきりをつけ、政治を変えたいと願った人たちの手で、実際に政権政党をすげかえるといったその実効力が、再度必要とされる時代となっているが、その場合、「地方分権」「地域主権」という考え方に対抗する手段として、「人権」をキーワードに「地域」をもっと住民目線でとらえた「地域人権」という新たな視点でみていくことが重要であると提起しました。
午後からは5つの分科会に分かれて、「第1分科会・福祉-貧困と自己責任-」「第2分科会・教育-格差と競争-」「第3分科会・労働-規制緩和と民営化-」「第4分会・地域-住民自治の地域づくり-」「第5分科会・憲法-人権・民主主義・平和-」のテーマに沿って、会場からのフロア発言を含めて活発な討論が展開されました。
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12年02月18日 yoshioka
全国人権連主催の同和問題セミナーと政府交渉が1月26、27日の両日、東京都内で開催されました。
セミナーは、部落問題解決の現状を曲解し、依然として結婚問題やネット書き込み等、部落差別は深刻だとする「根深い差別意識論」の誤りが見られる中で、解決に向けた歴史的経緯や営みの上に今日の現状を化学的に解明するために開催されています。
今回のセミナーでは、第1部として、本部の新井直樹事務局長事から、民主党政権のもとでまたもや始まった「人権」の名による人権を侵害する危険性の高い「人権救済機関設置法案(仮称)」、人権委員会の問題点について、法務省、民主党政務三役の動きに加え、日弁連の考え方等を紹介、全国人権連としての考え方を説明。第2部では、福岡・神奈川・兵庫で部落問題解決に逆行する動きや、解決に向けた新たな動きが報告されました。第3部では、日本国民救援会常任理事で日本原水爆被爆者団体協議会の事務局次長の木戸李市氏(元岐阜聖徳学園大学短期大学部長)が、自身の被爆体験と重ね合わせて、東日本大震災と連動して発生した東京電力福島第1原子力発電所の重大事故による放射能汚染問題と併せて、放射能汚染問題について報告しました。
翌27日は、政府各省と交渉が行われ、東日本問題、原発問題、TPP問題、集会保障、医療、介護、福祉、教育、公営住宅、農業、中小零細企業経営、人権救済法案などについて、各省担当課と話し合いが行われました。政府交渉の具体的な中身については、「地域と人権」全国版3月15日号に掲載されます。
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