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知事に公費支出をともなう「国葬」出席と県庁「半旗掲揚」をやめるよう申入れ

22年09月21日 yoshioka

 927日に予定されている安倍元首相の「国葬」にかかわって、岡山県人権連の中島純男議長と吉岡昇事務局長は、920日、県庁総合政策局秘書課を訪問し、公費支出をともなう国葬に出席しないよう申し入れ書を手渡し懇談しました。

申入れには、秘書課の幹部2名が対応しました。

中島純男議長は、冒頭、突然の訪問に対して対応していただいたことへのお礼と併せて、人権連について簡単に説明し、「人権」を確立し守る立場から今回の申入れを行うことになったと述べました。申入れの内容は次の通りです。

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岡山県知事

伊原木 隆太 殿

 

岡山県地域人権運動連絡協議会

議長 中島 純男

 

「公費」支出をともなう安倍元首相の「国葬」出席は止められたい

 

日頃から人権と民主主義、憲法並びに地方自治法に沿った県政を推進されていることに敬意を表します。

さて、知事は、14日県庁内で記者団に対して、今回の安倍晋三元首相の「国葬」に公費を支出して出席するのは当然との旨を表明し、翌15日の県議会において半旗掲揚を行うと答弁していますが、国民、県民の間でも今回の「国葬」をめぐって多くの反対意見があることはご承知の通りです。

そもそも、我が国は、基本的人権、法の下の平等、思想信条並びに表現の自由を保障する現憲法発布と併せて、憲法の精神と相反するそれまでの天皇制における功績のあった臣下に対する「国葬令」は廃止されていることもご承知かと思います。

このように法的根拠もなく、まして、安倍元首相をめぐる数々の疑惑は何一つ解明されていない中で「閣議決定」されたから、県知事として「公費」を支出して出席するというのは、多くの県民の意に沿うものではないことも明らかです。

よって、「公費」支出をともなう今回の「国葬」出席は止められるよう強く申入れます。併せて、県庁における半旗掲揚は、県下自治体や広く県民に今回の「国葬」を受け止め弔意を表すよう「忖度」を促すことにつながりかねず、撤回されることを強く求めます。

 

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安倍元首相の「国葬」にかかわる県・県教委への申入れ

22年09月2日 yoshioka

202292

岡山県知事        伊原木 隆太 殿

岡山県教育長    鍵本 芳明  殿

岡山県地域人権運動連絡協議会

議長 中島 純男

 

安倍元首相の「国葬」にかかわる申入れ書

 

 日頃から人権と民主主義、地方自治並びに個人の尊厳を大切にする県政及び教育行政を推進されていることに敬意を表します。

さて、安倍元首相が先の参議院議員選挙期間中の78日、奈良市で街頭演説中に銃撃され亡くなられました。今回の卑劣極まりない蛮行は如何なる理由があろうとも許されるものではありません。故人のご冥福をお祈り申し上げる次第です。

 事件の背景に「霊感商法」「多額献金」等で以前より問題になっている反社会的勢力である「旧統一教会」問題があり、容疑者は、同教会と関係の深かった安倍元首相を標的にしたとされています。

事件後、すぐ岸田内閣は安倍元首相の「国葬」を閣議決定しましたが、私たちは明確な法的根拠も道理もない「国葬」には反対です。戦前の「国葬令」は既に廃止されています。戦後、吉田茂元首相の「国葬」を政府が強引に推し進め国民的批判が続出して以降「国葬」事例はありません。

 今回の「国葬」は、首相在任期間が長かったことと、閣議決定を根拠にしていますが、裏を返せば明確な法的根拠がないということです。

 安倍元首相をめぐる「森友・加計疑惑」「官僚の忖度」「自衛隊日報疑惑」「桜を見る会疑惑」は、何一つ解明もされないまま今日に至っています。

「国葬」は、安倍元首相の多くの疑惑を弔意で隠ぺいしようとするものです。政府は「国葬」にともなう自治体や学校などへの弔意は求めないとしていますが、先般の安倍元首相の家族葬に併せて、岡山県内でも倉敷市で市役所とその支所、並びに教育委員会経由で市内の学校に弔意を表すように案内が送付され、後に行政が釈明する事態になったことは新聞等の報道で示された通りです。

このように「国葬」の時期が近づくにつれ、弔意を示す「忖度」が働くことが懸念される状況となっています。

私ども岡山県人権連は、個人が故人を偲び弔意を表すことはごく自然なことだと考えています。しかし、根拠となる法令も道理もないまま、国論が分かれ国民・県民の税金が投入され、憲法が保障する思想信条の自由、法の下の平等にも反する「国葬」に強く反対するものです。

伊原木知事並びに鍵本教育長におかれましては、こうした趣旨を充分ご理解された上で、関係職員・教員等はもとより県民への弔意強要との誤解を招くことのないよう慎重にご対応されるよう強く申し入れる次第です。

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