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コロナ禍に関する緊急要望

20年03月5日 yoshioka

202035

岡山県知事

伊原木 隆太

岡山県教育長

鍵本 芳明 

岡山県地域人権運動連絡協議会議長 中島純男

 

新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急要望書

 

日頃より県民生活向上にご尽力されていることに敬意を表します。

現在、新型コロナウイルス感染症が世界各国に広がり、国内でも急速に広がっています。岡山県内では24日現在、実際に感染が疑われたケースは27件で、全て陰性と報告されていますが、専門家からは、この12週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際としています。拡大を防ぐには、感染症を潜伏させない事が何よりも重要です。

また政府は27日、スポーツや文化イベントの自粛要請に続き、小・中・高校、特別支援学校の臨時休校を要請しました。保護者からは突然の発表に「休みの間、子どもを一人に出来ず、働きに行けない」などの声が上がっています。とりわけ、パートなどの非正規雇用の家庭は、仕事を休むと瞬く間に生活困窮へとつながります。事業が急速に悪化している中小企業への財政支援や休業補償などの支援策が求められます。

県民のいのちや暮らしを守る立場から、「基本的人権の保障」の観点にたって、緊急に下記のことを要望いたします。教育委員会へも要望の中身をお伝えいただき、早急なご対応をよろしくお願いします。

 

 

1.      感染の拡大を防ぐために岡山県内における検査状況、感染者状況等必要な情報についてプライバシーを確保したうえで公表すること。なお、感染者が社会的に忌避されたりすることのないよう人権保障に配慮すること。

2.      低所得者、無保険者や在留外国人をふくめ、県内にいる全ての人に必要な検査、治療を適切に受けられるようにすること。言語の障壁や医療費の不安を理由とする受診抑制が生じないよう、十分なサポートを行うこと。同時に検査、治療にかかわって自己負担が生じないよう国に対して要請すること。

3.      検査キッドを県内全保健所や病院に配置するよう国に要請するとともに、検査体制の充実、入院病床の確保に努めること。

4.      学校の休校などに伴う社会生活の混乱を避けるために、子どもや保護者に判断基準等丁寧な説明対応を行い、客観的な状況判断ができるようにすること。また、休校解除後、再度休校する場合は、各市町村の考えを尊重すること。

5.      イベントの中止や事業活動の停滞に伴い労働者の賃金保障、とりわけ非正規労働者の賃金保障、さらに事業所支援など必要な支援をすること。労働者の賃金保障にかかわって、企業等が借入れを行う際は無利子となるようにすること。

6.      医療関係者や福祉関係者、警察、消防、保育所などの社会インフラを支える機関が機能停止にならないよう、国に対応を求めること。同時に医療関係者など社会インフラに携わる労働者の子どもたちを受け入れる施設を確保すること。

7.      228日付け厚生労働省通達で「資格証明書を被保険者証とみなして取り扱うこと」が示されたが、当事者にそのことが伝わらなければ意味をもたず、その点に留意して感染拡大防止のためにも早期に当事者世帯に直接説明し、短期保険証交付措置をとること。

8.      現在、マスクやアルコール消毒ボトル等の不足が続いている。特に高齢者等の多い医療機関や介護施設、特に小規模な施設においてマスクなどが入手困難となっている。こうした点を踏まえて、できるだけ早急にマスクやアルコール消毒ボトル等が行き渡るようにすること。

9.      以上のことを含め、対策強化のために必要な財源を、県として新年度予算と19年度補正予算で確保すること。合わせて国に要求すること。

 

以上

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