| 岡山県地域人権運動連絡協議会 | 全国人権連 |

冤罪「布川事件」43年目にして無罪判決

11年05月24日 yoshioka

1967年、茨城県利根川布川でおきた殺人事件(布川事件)で逮捕起訴され「無実」を叫び続けた桜井昌司と杉山卓男さん(1996年仮釈放)。昨年7月からはじまった再審の判決が5月24日、最初に審理を担当した水戸地裁土浦支部であり、神田大助裁判長は、二人に「無罪」を言い渡した。

神田裁判長は、判決理由の中で、「一貫した無罪の主張と被害者宅から採取された指紋や毛髪に二人のものは含まれていなかった。大枠の事実から二人が犯行にかかわった客観的事実はない」と述べ、足利事件につづく7件目の無罪判決となった。

冤罪事件として早くから国民救援会等でも支援事件として取組まれたこの事件に一定の結論が出たことになるが、誤った逮捕により自由を拘束された43年という年月はあまりに長い。

再審判決を受け、弁護側は、「この事件は、二人の自白と目撃者証言の信用性が争点となった」と述べ、捜査段階での二人の自白は現場の状況と矛盾し自白は誘導にほかならず、目撃証言も変遷したのは「検察に迎合したもの」と主張。再審公判で弁護側は、目撃者証言として『杉山さんとは別人』とする証言を引き出した。検察側は「自白の重要な部分は一貫して迫真性があり、DNA鑑定を請求する」と主張したが、裁判長から「鑑定実施の前提条件に欠ける」と却下された。これを受けて、岡山では国民救援会岡山県本部が明日5月26日。岡山駅前で同事件の宣伝を行う予定。

分類・ 弾圧・冤罪 |

コメントをどうぞ

Please note: Comment moderation is enabled and may delay your comment. There is no need to resubmit your comment.