| 岡山県地域人権運動連絡協議会 | 全国人権連 |

14年02月17日 yoshioka

全体会 主催者挨拶する中島県人権連議長今回で3回目となる「岡山県地域人権問題研究集会2014」が、「人権と連帯が花開く岡山に-憲法が輝く地域づくり-」をテーマに、21日、岡山市北区春日町の岡山市勤労者福祉センターで開催され、全体で約250人が参加。午前の部では、小畑隆資実行委員長(岡山大学名誉教授)の「日本国憲法の人権国家構想-立憲主義と基本的人権-」と題した基調講演、午後の部は6分科会が行われました。

主催者を代表して、中島純男副実行委員長(岡山県人絹連議長)は、「特定秘密保護法や憲法敵視の攻撃がある中で3回目を迎えた本集会の意義は大きく、共に学習交流を深めましょう」とあいさつ。

小畑隆資実行委員長午前の部で基調講演を行った小畑隆資実行委員長は、憲法遵守義務と立憲主義について解説するにあたり、1989(平成元)18日の即位後朝見の義における天皇の「お言葉」と首相の奉答文を紹介しました。

天皇が「みなさんと一緒に日本国憲法を守り・・・」と述べ、首相が「国民一同・・・誓います」と返したが、天皇が述べた「みなさんとともに」とは、目の前にいる首相以下大臣等「国家権力」を担う者であり、憲法99条に規程されているとおりだが、このとき首相は意図的に「国民一同・・・」とあたかも我々国民に憲法遵守義務があるかのごとき表現をしていると述べ、安倍首相の「美しい国」でも国民の多くを惑わすかのような表現が見られるが、国民は「国家」という権力の構成要件ではなく、自民党憲法改正草案に示されている国民に憲法遵守義務規程は誤りだと強調。

憲法を守ることを約束したことによって発生した「権力」は「憲法の範囲内で国を統治し国民の自由と権利を守ることが課せられている」のであって、この点こそが近代憲法が立憲主義と呼ばれる所以だと解説。

また、個別自衛権と集団的自衛権に触れ、自然権とのかかわりで考える必要があり、日本国憲法は社会契約であり、権力を与えられた国家が国民の安全を保障する役割を持つ点からみると憲法=「集団的安全保障」であると述べ、安倍首相のいう「集団的自衛権」は解釈改憲として成り立たないと一刀両断しました。

午後の部は、「地域人権の確立のために」「福祉と人権」「教育分野でのせめぎあい」「労働者と人権」「高齢者の人権と住みよい地域づくり」「権利としての平和」の6つの分科会が開催されました。分科会の報告は「地域と人権」岡山版の3月号へ掲載します。

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