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2013年度「人権と文化のつどい」に460人超の参加

13年04月15日 yoshioka

岡山市段階の人権連組織である人権岡山主催の2013年度「人権と文化のつどい」が、4月13日、岡山市北区石関町の「岡山県総合福祉会館」大ホールで開催され、県外からの参加も含めて460人を超える人たちが、津軽三味線奏者の蝦名宇摩さん親子のかろやかで、力強い演奏と歌に聴き入りました。蝦名さんは東日本大震災・福島原発事故による放射能汚染から子どもたちを守るために、埼玉から岡山県瀬戸内市に避難して、現在、瀬戸内市を拠点に活動中の女性です。この日、蝦名さんは、会場入り口で仲間たちと一緒に講演前と終了後、夏休みに福島の子どもたち30人程度を瀬戸内市に招待して、放射能のことも心配しないでゆっくりした時間を過ごしてもらいたい、そのための募金をお願いしますと訴えていました。

津軽三味線の魅力たっぷりなステージが堪能でき、演奏終了後、会場から惜しみない拍手が鳴り響きました。講演前の小出裕章さんも会場の最後列で椅子にかけ、蝦名さんの演奏とお話しにじっくり耳を傾けていました。

つづく小出裕章さん(京都大学・原子力実験所助教)の講演に関しては、県内での各団体へのチラシ配布の他、このブログで案内したり、フェイスブックでも少し掲載したことなどもあったからか、講演日のかなり前から電話での問い合わせがかなりあり、市民的反応が大きかったのが印象的でした。

4月13日、当日も受付の前に親子連れの人たちを含めて、若い人たちから高齢の方たちまで幅広い参加者でいっぱいに。受付する側(私も含めて)もてんてこ舞い。会場内では、蝦名さんの津軽三味線の音色と娘さんの太鼓のリズミカルな音の邪魔をしないようにありったけの椅子を次々に並べるのに大変でした。一番たくさん並べてくれたのは平和書房の相木さん御夫妻でした。本当に感謝です。

小出さんの講演は、放射能、物理学、シーベルト、ベクレル、少し気合いを入れて聴かなくてはとおもっていた講演内容を、誰が聴いても、とてもわかりやすく順を追って説明が行われました。プロジェクターを使って、原発とはどういう構造なのか、図解して説明。また、よくいわれている原発が稼働しなくなったら電力不足に陥るというまことしやかな説について、他の火力発電、水力発電などと比較したグラフを使用して実際には、そんなことにならないことを数値を示して説明しました。

更に、小出さんは、岡山県と鳥取県の境にある「人形峠」のウラン採掘が日本の原子力の原点になったことをあらためて紹介し、放射能を帯びた残土などの行き先がアメリカであったり、今度はモンゴルへと考えている日本政府のあり方をするどく避難しました。その人形峠にある国の施設内で、最終的な核のゴミを地中に埋める為の予備的な深さ1000mのボーリングがすでに終わっている現状等も紹介しました。

小出さんは、自身が若い日には原子力の平和利用を考え、いまの道にすすんだことや、放射能を扱う人たちと一般の人たちの1日にあびてもよいとされる放射能の被曝量などについても触れ、政府が一般人があびてもよいとしていた1日1ミリシーベルトという数十年間まもられてきた約束事をいまになって、1日20ミリシーベルトあびても健康に支障がないなどと国民を欺くのは間違っていると強く避難しました。

講演終了後、会場からは大分から来たという参加者もいて、何人もの人たちが質問をして、中には長めの討論になっていた場面もありました。これも「この機会にぜひ聴きたい」という強い願いが表れたのではと感じました。会場の後片付けをしていても、「いい講演だった」「本当によくわかった」という声が聞こえていました。写真などは後日、この記事の中にアップします。

分類・ 東日本大震災, 文化・映画・演劇 |

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